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　デジタル報道センターの“真希バオー”こと中嶋真希記者が下半期GⅠシリーズ計12戦を予想します。第10弾は、2歳チャンピオンを決める朝日杯フューチュリティステークス（FS）＝阪神1600メートル、18日午後3時40分発走。競馬担当30年の師匠、松沢一憲記者は、「先週の2歳女王戦に続き、力比較が難しい。すんなりとはいかないぞ」と警戒します。

世代交代の兆し？

　今季は、若手騎手の勢いが止まらない。スプリンターズSで荻野極騎手（25）が初GⅠタイトルを手にすると、同期の坂井瑠星騎手（25）が秋華賞を勝ってJRA・GI初制覇。チャンピオンズカップ（C）では、石川裕紀人騎手（27）がデビュー9年目で悲願を達成した。「今週、朝日杯FSで騎乗する騎手のうち、GⅠ未勝利なのは、鮫島克駿騎手（26）と、川須栄彦騎手（31）。そして、ルーキーの角田大河騎手（19）はGⅠ初騎乗です。がんばってほしいですね」と真希バオー。「世代交代の兆しが見え始めたな。今週も、若手が勝っても不思議はないぞ」と師匠も期待する。

　先週の阪神ジュベナイルフィリーズは、大波乱に2人とも撃沈。「2、3着に12番人気シンリョクカ、10番人気ドゥアイズと伏兵馬が2頭も激走するとは」と真希バオー。「キャリア1戦馬のシンリョクカはデータ的に買いづらかったんだが……。これも競馬だな」と師匠はうなだれた。

　「朝日杯FSも、先週同様、キャリアの浅い馬の争いで力比較が難しい。短期間で急成長する馬もいるからな。このレース、過去10年で1番人気は3勝2着3回とまずまずの成績で、2番人気も5連対と悪くない。堅い決着が多い一方で、6～14番人気から7頭の伏兵馬が連対し、荒れることもしばしば。すんなりとはいかないぞ」と師匠は指摘する。

　「連対馬20頭中17頭が前走優勝馬。軸は前走1着馬から選ぶのが無難だな。サウジアラビアロイヤルC（東京1600メートル）組とデイリー杯2歳S組（阪神1600メートル）がそれぞれ4連対。ベゴニア賞（東京1600メートル）組が3連対、京王杯2歳S（東京1400メートル）組と東スポ杯2歳S（東京1800メートル）組が2連対だ。1勝クラスからも5頭が連対しているし、下級条件を勝った馬にも十分可能性があるぞ」

松沢記者の本命は……

　◎レイベリング、○ダノンタッチダウン、▲ドルチェモア、△オオバンブルマイ、△オールパルフェ、△バグラダス

　師匠は、未知の可能性を秘めたレイベリングを指名。「レイベリングは11月26日に新馬戦（東京1600メートル）を3馬身差で圧勝。大外17番で好スタートを決めたが無理せず中団に構え、直線大外から外々を回りながらこの日の12レース中最速の上がり33秒1の鬼脚で突き抜けた。デビュー23日目のGⅠ制覇は史上最速。大記録樹立に挑戦するぞ」

真希バオーの大胆予想

　馬連5頭ボックス（10点×100円＝1000円）

　（2）ドルチェモア

　（3）オールパルフェ

　（12）ダノンタッチダウン

　（14）レイベリング

　（16）コーパスクリスティ

　レイベリングは、今年3月、ドバイブリーズアップセールで落札されたフランケル産駒。デビュー前から楽しみにしていたので、新馬戦は単勝を勝って応援した。2着を3馬身半も突き放す圧勝に、久々に胸がときめいた。衝撃の新馬戦からわずか23日でのGⅠ挑戦。もし勝てば、2015年にデビュー29日目でこのレースを制したリオンディーズの記録を塗り替えることになる。

　最終追い切りでは、4歳のキングストンボーイを追走して先着。2歳とは思えない完成度の高さだ。師匠とも満場一致の大本命。2歳王者に輝き、クラシックでの活躍を期待したい。

これまでの収支

　スプリンターズS　－1000円

　◎秋華賞　払い戻し990円

　菊花賞　－1000円

　天皇賞・秋　－1000円

　エリザベス女王杯　－1000円

　マイルCS　－1000円

　◎ジャパンC　払い戻し940円

　チャンピオンズC　－1000円

　阪神JF　－1000円

中嶋真希

　毎日新聞デジタル報道センター記者。業務の傍ら、学生時代から興味があった競馬を本格的に勉強しようと、2014年、競馬担当の松沢一憲記者に勝手に弟子入り。得意技は、パドックで激走する穴馬を見つけること。皐月賞馬イスラボニータが大好きで、産駒の応援に励んでいる。